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サッカーで酷使することが多く、疲れも溜まりやすいふくらはぎ。このふくらはぎの筋肉を的確に緩めると、かかとを床から持ち上げる動き(つま先立ち)が良くなり、サッカー・スポーツでのパフォーマンスが段違いが上がります。
実は二種類あるふくらはぎの筋肉
ふくらはぎののストレッチといえば、皆さんもご存知の、壁を押すポジションでのストレッチ。このストレッチが基本になるのですが、ふくらはぎには、二種類の筋肉がある事を理解してストレッチすることがポイントです。
上記の壁押しふくらはぎストレッチでは、その二種類両方の筋肉がストレッチされます。が、慢性的な疲れが溜まっているのは、多くの場合二層目の筋肉です。ただ漫然とふくらはぎをストレッチするのでなく、この奥の二層目の筋肉を中心にストレッチすると、断然その効果が上がりやすくなります。
【Tad式アプローチ】ふくらはぎ、二層目の筋肉ストレッチ
二層目の筋肉を伸ばすためには、ふくらはぎストレッチ基本形の壁を押すポジションで、ストレッチ時に膝を曲げます。
一見「それではストレッチ効果がないのでは?」と思うかもしれませんが、二層目の筋肉にたいしてはこのフォームが効果が上がりやすいのです。
なぜひざを曲げてストレッチすると効果的なのか
ふくらはぎにある二種類の筋肉(表面にある筋肉と、奥にある二層目の筋肉)はほぼ同じ場所に存在するので、壁を押すストレッチで両方伸ばすことが出来ます。その反面、片方の筋肉にフォーカスしてストレッチするのも難しいのです。
奥のふくらはぎの二層目の筋肉は、ひざ下に付着しているので、壁を押すポジションでひざを曲げても伸ばすことができます。これで、奥に二層目の筋肉にフォーカスするには膝を曲げる必要があるのです。
逆に、表面にあるふくらはぎの一層目の筋肉は膝の上まで来ているので、壁を押すポジションで膝を曲げてしまうと伸ばすことが出来ません。
このように、少し頭を使って筋肉の仕組みを理解すると、同じようなストレッチでもとても効果的なものにすることができます。
【Tad式アプローチ】壁を押すポジションで不十分なときの、ふくらはぎストレッチ
ふくらはぎの、奥の二層目の筋肉の緊張は非常に強いことがあります。なので、壁を押すストレッチだけでは不十分なケースがあります。この時にお勧めな方法をご紹介しましょう。
床の上で、運動会の徒競走の「位置について〜」のポジションをとってください。この、膝を曲げて、腰を下ろし足首は曲がった状態で、体重をかけてふくらはぎをストレッチします。
自分の体重を調節しながら、安全に十分な負荷をかけることで、より効果的なストレッチをする事が出来ます。
このように、体の仕組みを理解し、的確にアプローチするアイディアの積み重ねが、TAD式コンディショニングのベースです。
ふくらはぎが、なぜサッカーで大切なのか
上記の「位置について~ストレッチ」によって、足首の関節の可動範囲が広がるとともに、ふくらはぎの筋肉の収縮性が回復するので、次のような効果が見込まれます。
- 垂直跳びが高くなる
- 足首の蹴りが強くなるので、走るのが早くなる
- 足首が柔らかくなるので、動きが素早く&大きくなる
この変化は、サッカーでの実際の動きとしては
- 高く飛べるので、ヘディングで競い勝てるようになる
- 走るのが早くなるので、試合中の走行距離が自然と伸びる
- 動きが素早く大きくなるので、相手が自分の動きについてこれない
のような違いとして現れます。
【Tad式アプローチ】ふくらはぎとセットで行うと効果的なメニュー
一緒に行うメニューとして、足の甲のコンディショニングを紹介します。
やり方は簡単。足の指を上に反らすと、甲に五本の腱が浮き出ますね。その、甲に浮き出てくる五本の腱の間を、マッサージして緩めます。この腱の間を緩めると、足で踏ん張りが効くようになり、体の安定感が増します。早い動きや、力を入れる動きをすると、安定感の違いがわかります。
そして、最大のメリットは、体の動きの基本である足首のコンディションを整える効果があるので、全身の故障防止に繋がる事です。