マッサージセラピストが教えるコンディショニング (vol.1) 金メダルに導くアプローチ

先日、カナダでスピーチをする機会をいただきました。
オーディエンスの方々は、茶道の大家をはじめとする皆さんだったのですが、茶道の方から、アスリート、そして多くの皆さんにも共通する考え方・チェック法・体のお手入れについて話しましたので、ブログでもご紹介いたします。

今日のスピーチで話したい3つのこと

青嶋と申します。英語で話すときには、Tadと呼ばれています。

25年、マッサージ、指圧、鍼などをしてきまして、その中で僕が経験した面白いエピソードや経験を、今日は共有させていただければと思います。

ここカナダ・トロントでもたくさんのマッサージはあります。そのような環境でマッサージセラピストをしている僕が今日話そうとしていることは3つです。

まず最初に、僕が得意なこと・ストロングポイント。

二つ目に、僕のアプローチがうまくいったとき・成功した時があった時に、何が必要だったのか、どういうアプローチをしたことでうまくいったのか、ということ。

そして三つ目に、自分が大切を思っていること、ただマッサージをする・鍼をするだけでなく、それ以上に何をしたらいいのか・何ができるのか、という点を話したいと思います。

皆さんのなかでも、膝が痛かったり、肩が痛い、ということもあると思います。

そういう方にも、難しいことをしなくても、「こういうことを普段の生活に取り入れるといいですよ」「普段つらいと感じていることがだいぶ解決できるかもしれない」と感じてもらえるような、アドバイスを織り交ぜてお話できれば、と思います。

マッサージセラピスト 青嶋正の紹介

まず、僕のプロフィールを紹介します。

カナダにはRMT(Registerd Massage Therapist)というライセンスがあるのですが、そのRMTを取得しまして、鍼やマッサージ、指圧というアプローチを提供しています。

25年トロントでやってきまして、その中で自分が得意とするものはなにかというと、スポーツ・アスリート・バレエダンサーなど、高いパフォーマンスを求められる方のコンディションを整えてきたことかな、と思います。

競技でいうと、サッカー、バレエなど、様々なジャンルのコンディショニングに携わってきましたが、その中でも一番キャリアが長いのはフィギュアスケーターのサポートになります。日本のナショナルチームなども含めて、長い期間サポートしてきています。

数字でわかる実績としては、その中から10人くらいオリンピックに行っています。

その中の一人の、羽生君は見事ゴールドメダリストになる、ということも経験させていただきました。。

だけど、僕自身は、「オリンピックに行った選手をたくさん診てきたから偉いんですよ」などというつもりは全くないんです。

「羽生君が行っていたクリニックだと行きづらい」という声を時々耳にしたりもします(笑)。でも、私のクリニックは一般の方がいらっしゃってももちろん大丈夫です。むしろ普通に、腰が痛い、肩が痛い、という方にいらっしゃってもらえたらと思っています。

では何が言いたいかというと、先ほど申し上げたトップアスリートの方と接するなかで得られた経験がたくさんあるんです、ということです。そういう経験の量の多さが自分をユニークにしていると思いますし、自分自身も経験・実績に基づいたアプローチを皆さんに提供できていると思っています。

どのようにアプローチするのか

僕は、トリートメントをするときに、ゆっくりと問診をし、話をして、その方のバックグラウンドを理解して、多くの情報を得てからアプローチをするようにしています。

マッサージで簡単なのは、患者さんのつらいところに手をあてて、マッサージして、一時間後に気持ちよかった、と思ってもらうこと。

これだと気持ちよかったって思ってもらうことは簡単なのですが、こういうマッサージで「体の悩みが治った」と感じた方っていますか? きっと、少ないのではないかと思います。このような気持ちよかったと思ってもらうだけで、悩み自体は治っていない、というアプローチは、僕たちのフィールドにいる人がやることとして間違った方向性だとすら思うんです。

だからと言って、その人たちがマッサージが下手なのか、というと下手ではない。

でも、「長年の悩みが、マッサージで治った」まで到達するには、きっと足りない点がある。

それを、25年間たくさんのアスリートと対峙し、サポートし続けて、「何か足りない」をギャップを埋める経験をしてきたことを活かして、長年の悩みを解決するアプローチ、をしています。

Cover Photo by Jenny Hill on Unsplash

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