世界レベルフィギュアスケーターを30年以上サポートした経験から、スケーターが気をつけるべきポイントを足首にフォーカスしてお話します。
フィギュアスケートと足首との関係性
フィギュアスケートは硬いスケート靴を履いて滑るので、足首には負担がかからないと思われる人もいるかと思います。
しかし実際には一番怪我が多く、一番厄介な部分とも言えます。
いまだに、人よりいっぱいアイスで滑る事が上達への近道と考えるスケーターも多いのですが、人気スポーツとしての歴史が浅いので練習するアイスリンクの数は限らており、東京近郊でも通年滑れるリンクは数カ所しかありません。
近年の人気の中、慢性的リンク不足が過度な練習時間の奪い合いとなって、日本トップレベル選手でない限り個人練習時間を確保できるのは午前1時から、というような状況になるのです。
学校とスケートで、ろくに睡眠も取れていないスケーターに、練習前後に十分なコンディショニングの時間を確保しなさいというのは基本的には難しい状況にあるのは明白です。
(学校が終わったら、親の車お迎えでリンク直行。練習後宿題等をこなして就寝。朝4時起きで朝練習に向かい、その後また学校への毎日)
結果的に、コンディショニングが十分ではない激しい練習は、発達途中のスケーターの体を直撃します。
あるスケーターは、私を訪れた際には長年全くケアせずに無理な練習に取り組んだ結果、シリアスな足の甲の問題を抱えていました。
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