普段から十分に体の手入れをしているであろうバレリーナ。そんなバレリーナ達がマッサージ・ストレッチする際に、あえてオススメするコンディショニングのポイントは肩鎖関節と、胸鎖関節です。
- 肩鎖関節とは、肩甲骨の肩峰と、鎖骨の肩峰端との間のある関節。
- 胸鎖関節とは、鎖骨の胸骨端と、胸骨との間にある関節。
バレリーナの首が長く見える
一見パーフェクトなコンディションを保っているように見えるバレリーナでも、緩めにくいこの2つの関節を緩めると鎖骨の両端がフリーになり、肩の緊張が取れ、肩のポジションが下がります。
これに加えて、胸の筋肉を緩めて前に出ていた肩の位置をニュートラルポジションに戻す事で、より肩が下がって美しい位置に戻ります。
肩が下がると、多くのバレリーナの求める首が長く見えるポジションになるのです。
「首が長く見えるようにしたい」
過去25年間、国立バレエ団のプリンシパルを含むバレリーナから一番リクエストが多かったコンディショニングです。
リクエストの多い理由は、実はこの部位はバレリーナ本人では気づきにくい・対応しにくいから。
アプローチのターゲットが筋肉ではなく、関節周りの腱や靭帯なので、通常のストレッチでは効果が上げにくく、結果として、バレリーナでも見落としがちになってしまうのです。
【Tad式】肩関節の見落としがちなポイントのマッサージ・ストレッチ
このように、普段から高い意識でコンディショニングを保っているバレリーナですら見落としてしまう関節回りに対して、マッサージ・ストレッチする際の方法を三つ紹介します。
- 直接刺激する方法:
- 肩鎖関節と胸鎖関節の位置を理解して、関節をつなぐ靭帯に直接軽い刺激を与える方法です。
- 関節を引っ張る方法:
- 筋肉を伸ばすのでは無く、関節を引っ張って開くイメージで緊張を取る方法です。肩関節の場合は、
- 腕を伸ばして、手すりやドアノブを掴む
- 体重を後ろにかけて肩関節を1〜2分引っ張る
- 肩周辺の腱や、靭帯を刺激して緊張を緩和します
- 筋肉を伸ばすのでは無く、関節を引っ張って開くイメージで緊張を取る方法です。肩関節の場合は、
- 鎖骨下マッサージ:
- 鎖骨の下を端から端まで小さな円を描きながらマッサージ。鎖骨下筋を緩める
通常のマッサージ・ストレッチで筋肉レベルを緩めた後に、この様な関節へのアプローチを追加すると、総合的な質の良いコンディショニングとなるのでおすすめです。
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